ANA 機内Wi-Fiで動画視聴が可能に 国際線エコノミーもWi-Fi無料へ 767から順次
全日本空輸(ANA)は、機内Wi-Fiサービスを拡充する。
国内線では、6月13日から通信帯域を大幅に拡大し、YouTubeなどのストリーミング配信による動画視聴も可能となる。対象機材はDHC-8−400型機を除く国内線機材とエアバスA320neo型機(国際線仕様)で、エアバスA320neo型機は国際線運航時、機内Wi-Fiサービスを利用できない。
国際線では、Wi-Fiサービスを一時休止していたボーイング767-300ER型機を対象に、Viasatの最新機内インターネット機器へ改修を行う。改修後の同型機では、エコノミークラスを含めた全クラスで、ストリーミング配信による動画視聴も可能な高速機内Wi-Fiサービスを無料で提供する。
当面はボーイング767-300ER型機(機体記号:JA625A)1機で8月からサービスを開始し、25年度内に3機、26年度内に全6機の改修を完了させる予定。今後導入する国際線新造機とボーイング767-300ER型機の既存機についても、順次最新の機内インターネット機器へ改修する。2030年末までに8割以上の国際線機材で「全クラス無料・高速インターネット環境」とする計画としている。
✈️ボーイング767-300ERとは?
ボーイング767-300ER(Extended Range)は、アメリカのボーイング社が製造した中型・双通路の長距離型旅客機で、767ファミリーの中でもとくに航続距離が長く、国際線を中心に多くの航空会社で採用されてきた機種です。
🛠️基本スペック
項目 | 内容 |
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型式名 | Boeing 767-300ER |
初飛行 | 1988年 |
座席数(目安) | 約200〜270席(2クラス制) |
航続距離 | 約11,000km(最大) |
全長 | 約54.9m |
全幅 | 約47.6m |
全高 | 約15.8m |
エンジン | GE CF6 / PW4000 など(双発) |
🌏どんな路線で使われている?
「ER(Extended Range)」=長距離型 という名前のとおり、以下のような中長距離国際線に多く使用されてきました。
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日本〜ハワイ路線(ANA/JAL)
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日本〜東南アジア(台湾・タイ・シンガポールなど)
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アメリカ国内・欧州域内の幹線
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カーゴ機としても大活躍(貨物型は今も現役多数)
また、767-300ERは中規模の都市間を直行で結ぶのに最適な機種として重宝されており、「都市間直行便の草分け的存在」ともいえます。
🧳日本での運用状況(ANA・JAL)
■ ANA(全日本空輸)
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かつての主力機で、国際線・国内線の両方で活躍
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一部は貨物機(767-300F)として改修され、今も稼働中
■ JAL(日本航空)
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ハワイ・台湾・バンコクなどに使用
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現在は退役が進みつつあるが、一部は国内線でも使用中
💡特徴と評価
✅【メリット】
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航続距離が長く、燃費効率に優れる
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大型機よりも運航コストが低く、便数を柔軟に調整可能
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貨物スペースが広く、貨物便への転用もしやすい
❗【注意点】
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初飛行から30年以上経過しており、老朽化による退役も進行中
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航空会社によっては、A330やB787に機材更新中
📦貨物機としての活躍
旅客型の退役後、B767-300ERは貨物型(767-300BCFや767-300F)として世界中の物流網で今も大活躍中です。FedExやDHL、ANAカーゴなどが運用しており、「再利用しやすい堅実な機体」として高い評価を得ています。
✈️まとめ
ポイント | 内容 |
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種類 | 中型・長距離用旅客機 |
航続距離 | 約11,000kmで国際線向けに適している |
主な用途 | 国際線(アジア・ハワイ)、貨物便にも活用 |
特徴 | 燃費の良さ、柔軟な運航、高い信頼性 |