JAL エアバスA350-1000型機10号機の運航開始 29日のダラス行きJL12便
日本航空(JAL)のエアバスA350-1000型機10号機(機体記号:JA10WJ)の初便を、7月29日の東京/羽田発ダラス行きJL12便に決めた。
同機は7月17日にエアバスの工場があるフランス・トゥールーズを出発し、翌18日に羽田空港に到着していた。
エアバスA350-1000型機は、現行の国際線主力機であるボーイング777-300ERの後継機となる、新たな国際線フラッグシップ機。客室は4クラス239席仕様で、ファーストクラスは「1-1-1」配列の6席、ビジネスクラスは「1-2-1」配列の54席、プレミアムエコノミークラス「2-4-2」配列の24席、エコノミークラスは「3-3-3」配列の155席。ファーストクラスとビジネスクラスは、JALとして初めて扉付きの個室タイプとなっている。機内エンターテインメント(IFE)は全クラスで4K解像度モニターを導入し、Bluetoothでワイヤレスイヤホンと接続できる。
計13機を発注し、初号機は2023年12月15日、2号機は2024年1月15日、3号機は同3月31日、4号機は同8月1日、5号機は同8月11日、6号機は同10月3日、8号機は同12月7日、9号機は2025年1月30日、7号機は同4月24日に羽田空港に到着している。同型機は2024年1月24日に就航し、ニューヨークやダラス、ロンドン、パリ、ロサンゼルスへ運航している。
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Airbus A350-1000 概要
A350-1000は、エアバスが開発した次世代長距離ワイドボディ機「A350 XWBファミリー」の中で最も大型の機体です。A350-900をベースに胴体を7メートル延長し、より多くの乗客を収容できる設計となっています。
基本スペック(技術情報)
項目 | 内容 |
---|---|
全長 | 約73.78メートル |
全幅 | 約64.75メートル |
全高 | 約17.08メートル |
航続距離 | 約16,100km(8,700海里) |
最大離陸重量(MTOW) | 約316トン |
標準座席数 | 約350~410席(3クラス制) |
エンジン | ロールス・ロイス Trent XWB-97(推力97,000ポンド) |
初飛行 | 2016年11月24日 |
初就航 | 2018年2月(カタール航空) |
特徴とメリット
1. 世界最高クラスの航続距離と効率性
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従来の大型機(例:ボーイング777-300ER)と比べて、燃費が約25%改善
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カーボン複合素材を70%以上使用し、軽量かつ高剛性
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長距離路線での高収益運航に適している
2. 静粛性と快適性の両立
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従来の航空機より客室の騒音が約50%低減
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空気は2~3分ごとに循環・清浄化され、快適な湿度と気圧(6,000ft相当)
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窓も大型で明るく、開放感のあるキャビン設計
3. キャビンの柔軟性
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エコノミー/プレミアムエコノミー/ビジネス/ファーストまで幅広いクラス構成に対応
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シート配列は標準で3-3-3(エコノミー)
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ファーストクラスや個室スイート導入にも最適(例:カタール航空、ブリティッシュ・エアウェイズなど)
主な導入航空会社と用途
航空会社 | 主な路線/特徴 |
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カタール航空 | 初の運航会社。欧州~北米・アジアの長距離路線に投入 |
ブリティッシュ・エアウェイズ | ロンドン発のアジア/米国路線に使用 |
キャセイパシフィック航空 | 香港発の超長距離路線に多用 |
フィンエアー | ヘルシンキとアジア各都市を結ぶフラッグシップ |
フランス航空(エールフランス) | パリ~北米・アジア線に使用 |
全日本空輸(ANA) | 2023年より導入開始。A380の後継として期待大(2024年より長距離線投入) |
まとめ:A350-1000はどんな機材?
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A350シリーズの中でも最も大型・長距離型
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燃費効率・快適性・静粛性に優れた次世代のフラッグシップ機
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ANAをはじめとする主要エアラインで国際線の主力機材として採用中
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環境性能と搭乗体験の両立を重視する航空会社にとって理想的な選択肢